動画共有サイトによっては H.264 な mp4 ファイルだけでなく UtVideo な AVI ファイルを投稿することができます。

UtVideo といっても中身はいろいろなので、いろいろなエンコード設定でエンコードした AVI ファイルを投稿して対応状況を調べてみました。音声に関しては興味が無いので、念のため無音のものをくっつけてあります。

出力に使ったソフトは以下の通り。

コーデック
Ut Video Codec Suite 20.0.0
出力に使った編集ソフト
VirtualDub FilterMod 40898 (ちょっと古い)

で、結果。

エンコード設定 動画共有サイト
YouTube Vimeo ニコニコ動画
ULY0 div8 median o o o
ULY2 div8 median o o o
ULY4 div8 median x o x
ULRG div8 median o o o
ULRG div8 left x o o
ULRG div8 gradient o x
UMY2 div8 k1 x x x
UMY4 div8 k1 x x
UMRG div8 k1 x x
UMRG div8 k30 x x x
UQY2 div8 o o x
UQRG div8 o o x

※ 視聴は正常だが、サムネイルが正しく生成できずカラーバーになる。

なお、10bit フォーマットである UQY2 と UQRG についてですが、投稿してそれっぽく再生できていることだけを確認しており、10bit ぶんの色情報を持っているかどうかは確認していません。

比較した中では Vimeo が圧倒的です。さすが FFmpeg の開発者(コミット権を持っている人)が複数人在籍している(伝聞)だけのことはあります。ただ、何故か UMxx のうち UMY2 だけ投稿に失敗しました。サムネイルに関してですが、再エンコードのためにデコードする時に使われる FFmpeg は十分に新しい(ていうか最新)のに対して、サムネイルを生成するときに使われる FFmpeg は多少古いのではないか、ということが見て取れます。なお、 UMxx のフレーム間圧縮は、一応投稿できるがキーフレームのみが再生される、という挙動になってしまいます。

YouTube は不思議なことになっています。 UMxx が投稿できないだけなら FFmpeg が古いのだな、と推測できますが、 ULY4 どころか ULRG left も投稿できず、一方でそれらより新しい ULRG gradient は投稿できています。何が起きているんでしょうか。

ニコニコ動画は他の2サイトと比べて残念な結果になっています。見た感じ FFmpeg が古いだけだと思われるので、アップデートを期待したいところです。

なお、上ではデコードに FFmpeg を使っているという前提で話をしていますが、実際に FFmpeg を使っているかどうかは知りません。

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