Rocket Lake は DDR4-3200 を定格動作でサポートしますが、 i9-11900K/KF 以外の SKU では、 DDR4-3200 の場合にメモリコントローラのクロックがメモリのクロックと同じ(これを Gear1 という)ではなく半分(これを Gear2 という)になる、という説明がなされています。 Gear2 だと性能が下がります(下がるはずです)。

DDR4-2933 以下なら全ての SKU で Gear1 動作になるんですが、2933 のモジュールなんてほとんど選択肢がないし、さらに1段下げて 2666 にするのもどうかと思うので、性能が下がろうが結局 3200 のメモリを使うことになります。

で、買った i5-11400 と GIGABYTE B560M DS3H rev. 1.0 (BIOS version F1) の組み合わせだと… Gear を変更する項目が出てきます。この項目はマニュアルによれば “This item is present only when you install a CPU and a memory module that support this feature.” らしいのですが、ここでいうサポートされる CPU というのは Rocket Lake であればよい、ということのようです(K 型番でなくてもいい)。

GIGABYTE B560M DS3H の Gear 設定項目

項目が出て設定が変更できても実際には変わっていない、ということも考えられるのですが、 Auto/Gear1/Gear2 のそれぞれに設定して memtest86(プラスの付いてない方)の動作画面を見てみると、メモリのレイテンシとスループットは Auto と Gear1 の場合は 32.544ns 24.0GB/s 、 Gear2 の場合は 34.196ns 23.5GB/s と表示されています。この値は数回再起動してみても同じ値になっているので、計測誤差ということはなさそうです。

Gear1 でのレイテンシ Gear1 でのスループット

というわけで、設定を変更すると何かしら動作に影響があって、しかも Auto だと Gear1 と同じ動作になっていることが分かります。Intel の説明は何だったのか…まあ、速い分にはいいのですが。memtest の範囲では安定しているようです。

追記:BIOS を version F4a に更新したら 31.411ns 24.1GB/s に高速化してました。

Trackback

no comment untill now

Add your comment now