11月
21
Q77 Express チップセット搭載マザーボードである DQ77MK に Ivy Bridge な Core i5-3570T を載せて VMware ESXi 5.1 を動かして VT-d を活用しようとした過程で得た情報のメモ
- VT-d を利用するには CPU とチップセットの両方が対応していないといけないことになっている。チップセットにぶら下がっているデバイスだけを DirectPath I/O の対象にする場合でも CPU の対応が必要だというのは良くわからないが、ともかくそういうものらしい。
- デスクトップ向け Intel 7 シリーズチップセットで VT-d をサポートしているのは Q77 だけ。X79 もサポートしているが、これがデスクトップ向けと呼べるかというと微妙なところ。ノート向けだと QM77 と QS77 の2つ。正確には 7 シリーズではないが、サーバ向けチップセットなら全てが対応している、はず。
- この記事を書いている時点で、Q77 が載っていて秋葉原などで普通に売っているマザーボードは、Intel DQ77MK、Intel DQ77KB、ASRock Q77M vPro だけ。普通に売っているといっても Z77 や H77 を搭載したものに比べると入手性はあまり良くない。
- VT-d をサポートしているデスクトップ向け T 型番(= TDP 45W 以下)の Ivy Bridge な Core i7/i5 は i7-3770T, i5-3570T, i5-3470T だけ。やはり入手性はあまり良くない。T 型番にこだわらないのであれば普通に売っている。
- 買った DQ77MK の個体では、BIOS (UEFI) が最初期バージョン (0034) であったせいか、OS からシャットダウンや再起動をしようとしても、ちゃんと電源が切れたり再起動したりせずハングアップしていた。BIOS を最新版 (0053) にアップデートしたら解決した。
- DQ77MK や DQ77KB にはチップセット内蔵 LAN の Intel 82579LM と別チップ LAN の Intel 82574L が載っている。82579LM の方は ESXi の inbox driver としても Intel 製 async driver としてもサポートされない(勝手ドライバなら存在するらしいが使う気にならない)。ちなみに Q77M vPro だと 82579LM だけなので、勝手ドライバを使わない場合は別途 NIC が必要である。
- DQ77MK の PCIe x1 スロットに何かカードを刺すと、82574L のデバイスツリー上での位置が変化するのか、ESXi が別のデバイスとして認識し、vmnic0 だったのが vmnic1 になる(vmnic0 は行方不明になる)。刺したカードを抜くと元に戻る。PCIe x16 スロットと PCIe x4 スロットに関しては同様の現象は起きない。
- パラレル PCI デバイスを DirectPath I/O で VM に見せることは、どうやらできないぽい。オンボード IEEE1394 コントローラも Intel PRO/1000 GT も PT2 もダメで、ESXi を巻き込んでクラッシュする(いわゆる紫画面クラッシュ)。他のハイパーバイザ実装ではできることもあるらしい(詳細不明)。
ESXi がフォーカスする市場を考えると、この状況が改善されることは考えにくい。ググったら ESXi 5.0 では(ものによっては)できてたようだ。 - PCIe デバイスであっても、見せられるものと見せられないものがあるようだ。オンボード 82579LM は紫画面クラッシュし、Sil3132(SATA コントローラ)は VM の起動に失敗し(ESXi は無事)、オンボードサウンドと PT3 は正常に見せられる。何がポイントになっているのかは調べていない。
いやぁ大変ですわ。
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