「ように見える」であって、そうなる理由は分からんでもないのですが、相変わらず納得は行きません。

Premiere Elements 4 はホームユースだということもあるのか、プロジェクトの設定があまり自由ではありません。たとえば、NTSC 系を前提とすると、フレームレートは 29.97fps だけで 30.00fps や 59.94fps や 60.00fps は選べませんし、解像度も 720×480 や 1280×720 や 1440×1080 だけです。最終的に出力する際に解像度やピクセル縦横比やフレームレートは設定できるのですが、フレームレートに関しては条件によっては間違って出力されるかのような動作をすることがあります。

とりあえず、30.00fps の動画を作りたいのですが、29.97fps しか選択できないのでそうします。そして、タイムラインの時間表示形式を「30fpsノンドロップフレームタイムコード」に変更します(ここがポイント)。すると、1フレームあたり1/30秒で時間が表示されます。この状態で(音のない)ムービーを作り、長さがちょうど5分と表示されるようにします。30.00fps だとすると、全部で 30x60x5=9000 フレームです。

ところが、この状態で「ファイル」メニュー→「書き出し」→「ムービー」で 30fps の設定で AVI ファイルを書き出すと、9009 フレームある AVI ファイルができます。一方、29.97fps の設定で AVI ファイルを書き出すと、9000 フレームになります。29.97fps の設定で書き出された AVI ファイルを AviUtl でフレーム単位で調べると、タイムライン上で4分のところにあるべきフレームは7200フレーム目にちゃんと存在していて、フレームの構成は正しいのに fps だけが間違っているように見えます。微妙に遅送りのムービーになっているわけですね。

なんでこんなことが起きるかというと、30.00fps になっているのはあくまでもタイムラインの表示だけで、内部的にはプロジェクトの設定である 29.97fps になっているからです。(表示だけが漏れなく 30.00fps になるように作ってあるのは、それはそれですごいと思いますが。)実際、時間の表示形式を「30fpsドロップフレームタイムコード」にすると、フレームの数は変わらずに1フレームあたり1/29.97秒で時間が表示されます。

ともあれ、表示形式が「30fpsノンドロップフレームタイムコード」のもとで時間が正確なムービーを作ってしまったので、これは何とかしなければいけません。30.00fps にしたのはそれなりの要請があってそうしているので、29.97fps で作り直すのも不可です。30.00fps だと思ってフレーム数を正確にするには 29.97fps で AVI ファイルを出力しなければいけませんが、そのままでは fps がおかしいので、なんとかして修正しなければいけません。で、適当に探したらこういう単機能のソフトウェアが見つかりました。任意の fps を設定できるわけではありませんが、代表的な fps が設定できるので、とりあえず用は足ります。映像だけ fps を変更すると映像と音声がずれてしまいますが、今作っているのは音声のないムービーなので問題なし。

Elements ではなく Pro ならプロジェクトの設定を正しく 30.00fps にできるだろうから、こんな問題は起きないんでしょうけど、Pro は高いしねぇ。

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  1. EDIUSがお勧め。ちょっと高いけど。
    パラメータがちゃんと表に出てきているので、原理さえわかっていれば弄れるところが多いです。

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